【崩壊スターレイル】Ver2.0新遺物の評価 (死水に潜る先駆者/夢を弄ぶ時計屋)

崩壊スターレイル(崩スタ)、Ver2.0で新規追加された遺物セット「死水に潜る先駆者」「夢を弄ぶ時計屋」セットについてダメージシミュレーションを行い、その結果から遺物を評価しています。

2/11 … 夢を弄ぶ時計屋についてダブルアタッカー編成の場合、一般的な編成の場合について追記し、一部記載を変更

忙しい人向けまとめ

死水に潜る先駆者セットの評価と他遺物との比較

死水に潜る先駆者セットの効果の解説

• デバフの影響を受けている敵への与ダメージ+12%：一般的な属性セット効果は10%なので、僅かながら強力です。
• 「上記の効果が2倍になる」：会心率、会心ダメージともにバフします。最大効果を発揮した場合は8%会心率、24%会心ダメージになります。
• 「デバフを付与した後」：発動タイミングがデバフ発動後なので、キャラクターによっては初撃に効果が載らない場合があります。
• 「1ターン継続」：常時4セットのバフ効果を得るためには、敵にデバフを付与し続ける必要があります。

死水に潜る先駆者セットと相性の良いキャラクター

バフ持続時間は1ターンなので、常時4セットのバフ状態を維持するにはデバフを付与し続ける必要があります。

そのため、「死水に潜る先駆者」と相性の良いキャラクターは以下のようなキャラクターです。

キャラクター	デバフ
Dr.レイシオ	「演繹」によって戦闘スキル発動後に基礎確率100%で効果抵抗-10%
銀狼	「プログラム応答無し」によって攻撃時に「欠陥」付与 スキルによって弱点属性埋め込み+全耐性ダウン 必殺技によって防御ダウン
トパーズ	スキルによって「負債証明」が付与 モチーフ光円錐の場合はトパーズ1人で2層
ヴェルト	スキルによって減速が付与 必殺技によって禁錮、被ダメージ増加が付与
丹恒	スキルの会心発生によって減速付与
セーバル	スキルによって感電付与
フック	スキルによって燃焼付与

各キャラクターの既存遺物との比較

チーム単位での計算を行い、各キャラクターにおいて既存遺物から強化になるのか計算し、既存遺物からの乗り換え候補になるのか評価しています。

Dr.レイシオと死水に潜る先駆者セット

確実に強化(3~6%程度)

Drレイシオにおいては「死水に潜る先駆者」セットは殆どの場合で強化になります。

まず、Drレイシオはスキルセット的にデバフを3層以上で維持したいため、4セット効果のデバフが「2/3個以上の場合」をほとんど満たします。

しかし、Drレイシオは効果命中を盛らないので「演繹」のデバフは外れることがあります。

「演繹」の命中率は約70%程度です。今回は一律70%の命中率、つまり、2セット効果は70%のアップタイムとして計算したところ、以下のような結果を得られました。

Drレイシオの従来までの最適遺物は虚数セットこと「荒地で盗みを働く廃土客」でした。
また、虚数セットを掘りたくない場合は囚人2/灰燼2のような組み合わせ遺物を使用することになり、これは虚数セットと比較すると97%程度です。

今回の「死水」セット登場で、サブステータス換算では虚数4セットから2~3個、組み合わせ遺物からは7~8個程度の差になります。

良い「死水」4セットが掘れるかと、編成次第ですが、Dr.レイシオにおいては遺物更新と言えるでしょう。

トパーズと死水に潜る先駆者セット

理想状況で「灰燼4」とタイ

トパーズにおいては、戦闘スキルの効果で「負債証明」を付与するため、常時4セットの2倍効果を受けることができます。

トパーズにおいては敵へのデバフが2/3個になるかは編成次第です。

Dr.レイシオと相性が良い点を踏まえ、「レイシオ/トパーズ/ルアン」の編成で計算したところでは、以下のような結果を得られました。

つまり、理想的な状況でも灰燼4セットと同じ程度になります。
※ 編成次第では攻撃力%が嵩むため会心関連をバフできる死水セットに軍配が上がったり、あるいは逆の結果になる可能性もあります。

トパーズの死水セットに関してはデバフ2/3個という制約があり、編成の影響を大きく受けるため、良い灰燼セットがあればそのままで良いと思います。

銀狼と死水に潜る先駆者セット

天才4のままでOK

銀狼は戦闘スキルを撃つだけで2~3層のデバフを付与できたり、通常攻撃を振るだけでも「欠陥」を付与するため、死水セットとは相性が良いように見えます。

しかし、銀狼を編成に入れるということは敵がそもそも量子弱点か、あるいは今から量子弱点が付与される可能性が高いため、量子弱点の敵に対して防御貫通がある「天才」セットも有力な候補です。

Dr.レイシオの編成において、銀狼の装備を替えて比較したところでは、以下のような結果を得られました：

銀狼のチームダメージに占める割合はアタッカーほど大きくなく、チーム単位で見るとそれほど大きなダメージ差になりません。装備を替えた影響はかなり小さく見えます。

そのため、キャラクター単体でも計測したところ、以下のような結果を得られました。

銀狼については弱点撃破を狙える点もあり、撃破ダメージは防御ダウンの影響を受けられます。
(上記の計算結果は撃破を考慮したもの)

また、撃破を考慮しない場合でも同様の結果でした。

銀狼に関しては難しいところですが、常時量子弱点が付与されているなら天才4がトップであることに変わりはなく、チーム単位で見ると弱点付与次第では、死水セットが上回る可能性があります。

個人的には、銀狼を出すということは以下の2シチュエーションだと思うので、天才セットを推しておきます。

ヴェルトと死水に潜る先駆者セット

強化

ヴェルトも戦闘スキル(減速)や必殺技の効果によってデバフの付与率が高く、常時4セット効果を起動/維持しやすいキャラクターです。

こちらも、Dr.レイシオとのダブルアタッカー編成で計測したところでは、以下のような結果を得られました。

従来の最適遺物であった虚数4セットから強化になるようです。
(Dr.レイシオの編成においての結果なので、ヴェルトのチームダメージに占める割合が少なくあまり伸びがないように見えますが、個人ダメージでは3%程度の伸びになっていそうです。)

ヴェルトの計算についてはやや最適化が怪しいですが、概ね強化と言って良いでしょう。

その他の良いキャラクター

他にもデバフ付与ができるアタッカーが残っていたり、そもそもデバフを付与できなくても「与ダメージ+12%、会心率4%、会心ダメージ12%」の遺物として使える可能性があります。

全てのケースについて計算することは出来ないので、今回は平均的なアタッカーである物理主人公を利用し、「物理主人公/停雲/ペラ」という編成において計算を行いました。

結果としては、以下のようになります。

※ 今回の編成はやや攻撃力%過多気味である点や、停雲の賜福が全属性与ダメージアップの恩恵を受けられるために死水2セット効果の影響がやや大きい点に注意が必要です。

デバフ付与無しで与ダメージ12%、会心率4%、会心ダメージ8%の遺物として使う場合

現状会心関連のバフは非常に希少なので、計算結果を見るには一考に値する選択肢になっています。(102.84%)

ただ、デバフという要素は敵の速度や出現ペース次第で不安定なため、実際の戦闘では計算通りのポテンシャルを発揮できるか怪しいところです。

50%アップタイム(2ターンに何れか1度デバフを付与したもの)として扱った場合

物理主人公はデバフを持っていませんが、何らかの効果のないデバフを持っており、2ターンに1度付与するとして計算した結果になります。

105.03%なのでこの場合はそれなりに大きく既存遺物を離す結果になりました。

そのため、特に強い遺物セットがない丹恒(風)やフック、セーバルのようなデバフを持っているアタッカーでは、編成の制約を満たせる場合、死水4セットの採用は視野になると言えるでしょう。

ただし、死水を発動するために編成が弱くなると本末転倒なので、その点に注意してください。

夢を弄ぶ時計屋セットの評価と他遺物との比較

サポート向けのセットで、必殺技を発動する際に味方が対象であれば、撃破特攻をバフすることができます。

「味方が対象」であることが条件なので、ジェパードのような存護キャラも起動できるでしょう。

ルアン・メェイにおける夢を弄ぶ時計屋セット

「スキル -> 必殺技(時計屋発動)」と動いた場合でも、スキルによる与ダメージバフの効果量がアップします。

そのため、撃破特効180%を満たしていない環境では、時計屋セットによって撃破特効180%、与ダメージバフ最大化を目指しやすくなりました。

チームバフとしての夢を弄ぶ時計屋セット

チーム編成によって撃破ダメージの依存度が変わってしまうため、編成によっては時計屋セットのバフ効果、「撃破特効+30%」は大きな差をもたらさない可能性があります。

チームダメージに占める撃破ダメージの割合

チーム編成によって撃破ダメージの重要度は変わってしまいます。

以下は「カフカ/ブラックスワン/ルアン・メェイ」の編成における、ダメージ貢献率(雷弱点のみ)です。

この場合では撃破ダメージが全体に占める割合は4%程度でした。

一方で、風弱点を追加すると以下のようになります。

この場合、撃破ダメージがチームダメージに占める割合は7%程度です。

つまり、編成次第で撃破ダメージの重要性(撃破特効ステータスの価値)は大きく変わってしまう可能性があります。

撃破特攻30%の価値はいかほどか

撃破ダメージの計算式等についてはここでは詳しく解説しませんが、撃破特攻が20%から50%に増えた場合のダメージの伸びは1.25倍です。(20% = ルアンが編成にいる/ 50% = ルアンが編成にいて、時計屋バフをくれている場合)

つまり、雑に時計屋セットについてイメージしてしまうと、チームダメージに占める撃破ダメージの部分が1.25倍になるという意味になります。

踏まえて、時計屋セットのシミュレーション結果

踏まえて、「カフカ/ブラックスワン/ルアン・メェイ」の編成において、ルアンの遺物を付け替えて計算したところでは以下のような結果を得られました：

(チームダメージ単位の計算では速度調整や撃破による遅延、撃破タイミング等で厳密に1.25倍になっていない可能性があります。)

時計屋セットの恩恵は1%未満の伸びだったり、靭性ダメージが大きく撃破を取りやすい編成では4%程度の伸びだったりと、大きく編成の影響を受けるようです。

夢を弄ぶ時計屋セットの評価

ルアン・メェイで撃破特効180%を満たしていない場合は簡単で、時計屋セットに持ち替えることで180%の撃破特効を目指しやすくなります。
これについては撃破特効180%と160%での比較の際、「輪契」と「記憶の中の姿」4%程度の差になるという結果があったので、この差を埋めることができます。

チームバフとして考えた場合の夢を弄ぶ時計屋セットは難しいところです。

撃破依存度が高い編成では3%程度、普通の編成では~1%程度と編成次第で大きく数値を変えてしまいます。

~1%程度であれば乗り換えてもほとんど差を感じないでしょうし、3%ならそれなりに実感できるはずです。

そのため、「靭性ダメージが大量になる編成や、ダブルアタッカー編成を良く利用するなら乗り換えを検討する」というのが答えになるかと思います。

ルアンに関しては速度調整もあるため、「メッセンジャー2/撃破特効16%」のような遺物セットのほうが運用し易い場合もありそうです。

今後、価値が上昇するかも？

Ver2.0で新規追加された光円錐には不思議な効果のものがあります：

これは「豊穣」の運命の光円錐です。
ですが、撃破特攻をバフする光円錐スキルを持っています。

今のところ、撃破特攻でヒール量が伸びるヒーラーは不在のため、この光円錐の実装意図は謎に包まれています。

そのため、これは今後実装されるキャラクターのための光円錐と予想できます。
それを踏まえると、「時計屋」セットはこの「撃破特攻ヒーラー」のための遺物セットと予想できるのではないでしょうか。

Ver2.0新遺物まとめ

以上、各キャラクターでダメージ計算やシミュレーションでの数値を取り、Ver2.0遺物の比較を行いました。

死水セットについてはDr.レイシオを狙い撃ちにしたような効果で、彼やデバフアタッカーにとって相性の良い遺物でした。

時計屋セットについては、ルアンの撃破特効180%を満たしていない環境であれば大いに意味があり、装備が整っている環境では編成次第で1%~4%程度の伸びになります。

今回のスプレッドシート

今回はgoogleスプレッドシートを用い、チーム単位のダメージシミュレーションを行いました。

以下は計算過程や前提条件を確認するためのURLになります。

https://docs.google.com/spreadsheets/d/1brtay3-axjyASxkex-3HI-O82AupixMsj-xvQNJF-wU/edit?usp=sharing