崩壊スターレイル(崩スタ)、星5キャラ「ヒアンシー」について計算・分析し、効果的なビルドやチーム編成、環境上での評価について考察しています。
投稿時のバージョン:Ver3.3
動画版:Youtube
ざっくりまとめ

- HP参照キャラの強化 + Ver3系列の汎用ヒーラー
- 高速、最大HPバフ、個人火力が出る点が特徴
- キャストリス、トリビー、モーディス、刃の強化幅が大きい
- SP消費が重め
- 武神4 / 巨樹2
- 治癒量 / 速度 / HP% / EP回復効率
- サブステ:目標速度 > 速度 > 会心ダメージ = HP%
- 回復量を上げたい:速度 > HP%
- ダメージを上げたい:会心ダメージ > 速度
- 速度が総合して最も価値の高いステータス
- 速度目標:200
- ダンスダンスダンス込みなら:235、251(2凸推奨)
- 最大HP参照キャラの編成に
- 虚構叙事はトリビーとセットでどの編成でも強力
- 汎用キャラとしていろいろな編成に
ヒアンシーで各編成はどれぐらいの強化になる?
ヒアンシーのHPバフはHP%に換算するとだいたい、HP%オーブが1.2個増えたぐらいの感覚でOKです。
崩壊スターレイルのダメージ計算式では、攻撃力が1000から2000に増えた場合、単純にダメージが2倍に増える計算式になっています。
ヒアンシーはチームに渡せるバフが(ほぼ永続の)最大HPバフだけなので、最大HPの差を取ることで概ね、各アタッカーの強化幅を知ることができると言えるでしょう。
※ 光円錐バフや武神バフもあるがここでは考慮しない
ここでは、仮定のHPとヒアンシーバフ後のHP変動をもとにその差(=実質的なダメージ差)を算出します。
元のHP(仮定) | ヒアンシーバフ込みのHP | 差 | |
---|---|---|---|
![]() | 8579 | 10049 | 17.3% |
![]() | 12032 | 14249 (雨上がりバフ分も1.5倍される) | 18.43% |
![]() | 7499 (味方全体のHP総量は24000と仮定) | 9153 (味方全体のHP総量は29039と仮定) | 22.04% |
![]() | 6514 | 7902 | 21.32% (攻撃力参照もあるので実質20%程度) |
つまり、死竜の召喚数が同じならキャストリスにとって既存ヒーラーから17%の強化になり、「神を殺め~」発動数が同じなら、モーディスにとって既存ヒーラーから18%の強化になるはずです。
ギャラガーとヒアンシーの比較
幸いな事にキャストリスとモーディス共にギャラガー(大きなバフ無し)が既存の最適ヒーラーとして考えられているので、これについて比較します。
キャストリスとヒアンシー/ギャラガー
既存の最適ヒーラーはギャラガーと言われています。
特に大きなバフを持たないので、「死竜の召喚数が同じなら~」理論を使えるはずです。
キャストリスに関しては、0凸無餅ヒアンシーでは、実測から以下のような結果を得られました:
- 混沌の記憶:ギャラガーより僅かに遅い(1Rで2回必殺技は両者共通、ギャラガー側が若干速い)
- 末日の幻影:ギャラガーより僅かに速い
- 虚構叙事:羅刹より明らかに速い(虚構にギャラガーが出せないので羅刹で代用)
ギャラガーとヒアンシーでは回復の性質が違うので、敵の攻撃が激しい場合はヒアンシー有利に、そうでない場合はギャラガー側が有利になっているようです。
概ね、「死竜の召喚数が同じならバフ分だけ有利」理論は通じると思います。
また、これは0凸無餅ヒアンシーでの比較です。
何か1つでも(光円錐、凸)投資した瞬間、ヒアンシーはギャラガーを超え、全状況でキャストリスのための最速ヒーラーになります。
結論:キャラを引いた時点でギャラガーから強化。凸、光円錐でもっと良くなる
モーディスとヒアンシー/ギャラガー
こちらはちょっとトリッキーですが、0凸無餅の時点から強化になるという意見です。
モーディスは自傷によってHP消費から恩恵を得るキャラクターですが、自傷量は残りHPに依存しているため高い単体ヒールを好みます。
その点では、モーディスが攻撃する毎に回復を行うギャラガーは最適なヒーラーとされてきました。
「全体に中量のヒール」というコンセプトのヒアンシーでは、残念ながらギャラガーほどのヒール量はありません。ギャラガー採用時には見られなかった、傷つき倒れ、復活パッシブを使うモーディスの姿を見ることができます。
一方で、最大HPバフが大きくモーディスのダメージを向上させるため、「神を殺め~」発動回数は低下するものの、トータルダメージではモーディスの強化になるようでした。
回復量の少なさはモチーフ光円錐や1凸によって緩和されるため、投資状況が進めばより良いキャラクターになるでしょう。
結論:ギャラガーから強化。凸、光円錐でもっと良くなる
ヒアンシーの最強ビルドについて
胴体 | 靴 | 次元界オーブ | 連結縄 |
---|---|---|---|
![]() 治癒量 | ![]() 速度 | ![]() HP% | ![]() EP回復効率 |
Ver3.3の新遺物「烈陽と雷鳴の武神」セットと「深慮に浸る巨樹」が最も良いものになります。
- 烈陽と雷鳴の武神 / 深慮に浸る巨樹
- 新セットが揃うまでは速度6%x2でOK
- 治癒量 / 速度 / HP% / EP回復効率
- サブステ:速度200 > 速度 > HP%,会心ダメージ
ヒアンシーのビルド方針として
速度200達成 -> 速度, HP%, 会心ダメージ > その他
- 速度200達成が最優先:速度200を超える事が追加能力の起動条件です。速度200は行動回数が増える閾値でもあるため何よりも先に達成して下さい。
- 速度、HP%は等価:回復量の伸びで見た場合、速度 > HP%です(ほぼ等価)。行動回数増加という副次効果があるため、速度の側が価値が高いです。
- ダメージが欲しいなら会心ダメージ:ヒアンシーのダメージの伸びは会心ダメージ > 速度の順で高いです。ただし、チームダメージに占めるヒアンシーの割合は少ないのであえて推奨はしません。
ヒアンシーの遺物セットの選択肢
Ver3.3で追加された新遺物が最適
つなぎには速度+6%セットを使う

- 武神(Ver3.3新セット):速度+12%に味方全体へ会心ダメージ+15%バフが付いています。ヒアンシーの最適遺物でしょう。
- 速度+6%x2:速度+12%です。武神セットと比べると味方へのバフがない分不利になります。
- 速度+6%+治癒10%:速度6%分を犠牲に治癒量が4%稼げます。あまり差は無いです。
ヒアンシーのオーナメントの選択肢
深慮に浸る巨樹
- 深慮に浸る巨樹:治癒量と速度があるためヒアンシーの最適オーナメントです。(他に治癒量関連のものはない)
- 特にヒール量が重要なキャストリス編成やモーディス編成ではこちらを装備して下さい。
- 折れた竜骨(その他セット):治癒量に依存しない編成を使う場合は考慮しても良いでしょう。
- キャストリス編成でも竜召喚数が変わらないなら会心バフ分有利になりますが、現実的には召喚数が変動/遅延する可能性があり推奨しません。
チームダメージの比較

HP関連ギミックの発動数が変動しないのなら、「折れた竜骨」等のサポート向けオーナメントはチーム単位でダメージ増加になる可能性があります。
回復量の比較

スキル1回あたりの回復量を計算したところでは、「深慮に浸る巨樹」セットが大幅に有利です。
ヒアンシーのメインステータス比較
治癒量 / 速度 / HP% / EP回復効率
- 治癒量胴体:ヒール量の伸びは治癒量 > HP%です。
- 速度靴:特に言うことはないでしょう。
- HP%オーブ:HP%オーブのほうが回復量、ダメージともに良いです。240%の与ダメージボーナスの自己バフがあるためです。
- EP縄:3ターンでの必殺技を維持するためEP縄が必要です。HP縄では被弾運がよくない限り4ターン周期になります。
ヒアンシーのサブステータス比較
速度 > 会心ダメージ = HP%
治癒量が欲しいなら:速度 > HP%
ダメージが欲しいなら:会心ダメージ > 速度
ヒアンシーに回復量を求めるかダメージを求めるかで方針は変わりますが、総合的には速度が最も価値の高いサブステータスになります。
また、速度200は絶対に達成して下さい。
チームダメージの比較
以下、基準(HP%x12、速度x12)からヒアンシーの各種サブステータスに3個振った場合のチームダメージの差です。

ヒアンシーの個人ダメージは会心ダメージ側が高いですが(ヒアンシーDPAV)、チームダメージ単位で見るとそれほど大きくない量(チームDPAV)です。
回復量の比較
以下、スキル1回あたりの回復量を計算したものになります。
そのうえで、基準からHP%/速度サブステータスを3個追加し、回復量を比較します。

どの装備状況(0凸~2凸)でも回復量は速度 > HP%になります。
現実的な範囲で、速度がHP%サブステータスの価値を超えることはなさそうです。
総括すると
火力の伸び、ヒール量の伸びのバランスを見た場合最も良いのは速度ステータスでしょう。
ヒアンシーの目標ステータス
目安としてはHP4500、速度200を達成できていれば良いでしょう。
速度200以外に大きく変わる閾値は無いので、正直なところ好みでビルドして良いです。
- HP:(ステータス画面で)5200~(HP型、モチーフ光円錐)、5000~(HP型、ヘルタ光円錐)、4500~(会心型)
- 速度:(戦闘中)210~220
- 会心ダメージ:(ステータス画面で)50%~(HP型)、110%~(会心型)
ヒアンシーに回復量を求める場合は速度>HP%、ダメージを求める場合は会心ダメ>速度にサブステータスを振って下さい。
ここではメインアタッカーのダメージ出力に比べるとヒアンシーの出力は小さいことから、HP型のビルドを推しています。
ヒアンシーの光円錐比較
速度200を目指す必要があるため、候補はモチーフ光円錐、ヘルタ光円錐の2択です。

- モチーフ光円錐:HP消費やそれによるイカルン天賦発生のためヒール量が大幅に増加します。HP増減関連ギミックのある編成で特に強力です。18%の被ダメ増加デバフの効果量が大きく、トリビー不在の編成では伸び幅が大きいです。
- ヘルタ光円錐:次点の選択肢です。速度200を超えるために持たせる必要があります。光円錐の性能について正しておくと、バフは召喚直後の死竜に引き継がれません。かといって即爆型をやめる理由にはならないです。
ヒアンシーの凸比較
以下、キャストリス編成でのヒアンシーの各星魂段階でのチームダメージの伸びを計算した結果です。
ただし、キャストリス編成は竜召喚数で大きく変動するため、これは普段以上に参考値です。(召喚数が伸びるなら大幅強化、伸びないならほどほどの強化)

1凸~2凸の効果が高いです。
凸とモチーフ光円錐どっち?
モチーフ光円錐 > 1凸
キャストリスの新蕾チャージ量は1凸とモチーフ光円錐でほぼ等しいです。(1凸側若干有利)
また、バフ/デバフのダメージ増加量もほぼ等しいです。
(1凸側若干有利。)



これらの結果から、以下のように結論付けることができそうです。
- HP参照編成なら:コスパ的には光円錐がお得。
- 1凸側は僅かに良い。しかしモチーフ光円錐は凸と比べると安い。
- トリビー不在なら:モチーフ光円錐側が良い。
- 被ダメアップは重ねるほど効果が落ちるのでトリビー込みの編成だと18%の被ダメアップは13.85%の向上
- トリビーが不在であればそのまま18%の向上
- 汎用的にヒアンシーを使うなら:モチーフ光円錐側が良い。
- 刃や黄泉のギミック起動も
- HP関連編成でない場合、1凸側のHPバフは無駄になる
各効果の簡単な説明
- モチーフ光円錐:味方全体へのHP消費はイカルン天賦を発生するため、ヒアンシーが通常攻撃、スキル、必殺技の毎にHP消費が発生し、イカルン天賦が発生します。(スキル、必殺技の1回あたりの回復量が1.4~1.5倍に)また、ほぼ永続の18%被ダメアップを敵全体に付与できます。付加ダメージ部分は僅かに火力を底上げ(イカルンのダメージが12%ほど増加)します。
- 1凸:HPアップ効果が30%+600から80%+600に進化します。大抵のHP参照キャラにとって14%程度の向上になります。その他、味方の攻撃時に治癒が発生するのでキャストリスの召喚加速やモーディスのHP維持、ヒアンシーの回復量累積に貢献します。
- 2凸:効果範囲は味方全体です。モチーフ光円錐を持っている場合、味方全体に(ほぼ)永続の30%速度バフを配ります。キャストリスの秘技では開幕から発動します。
- 3凸:必殺技レベル(最大HPバフと回復量が若干アップ)や精霊スキルのダメージ倍率が若干アップします
- 4凸:200を超えた速度1につき会心ダメージが2%増加し、個人ダメージがアップします。ヒアンシーの火力は大きく向上しますが、編成全体で見るとそれほど大きくはありません。
- 5凸:精霊天賦や戦闘スキルのレベルがアップし、治癒量が若干増加します。大きな効果はありません。
- 6凸:全耐性無視20%をチーム全体に配りチーム火力に貢献する上、精霊スキルの累計治癒量クリアが50%->12%に低下するためヒアンシーの火力が大幅に上昇します。
ヒアンシーのおすすめチーム編成について
ヒアンシーの目玉としてはチームメンバーへの最大HPバフですが、デバフ解除や全体ヒール等、汎用性もある程度高いです。
そのため、以下のように運用できます。
- HP変動編成の最適キャラとして
- 虚構叙事でトリビー+ヒアンシーセット
- 汎用ヒーラーとして
チーム編成例
いくつか効果的そうなチーム編成について紹介します。
アタッカー | サポート | サポート | 耐久枠 |
---|---|---|---|
![]() キャストリス | ![]() 記憶開拓者 | ![]() トリビー | ![]() ヒアンシー |
- Ver3.3段階でのキャストリスの最適編成
- ギャラガーから0凸無餅の時点で強化
アタッカー | サポート | サポート | 耐久枠 |
---|---|---|---|
![]() ![]() HP参照アタッカー | ![]() サンデー | ![]() トリビー | ![]() ヒアンシー |
- HP参照アタッカー(モーディス、刃)のVer3.3時点の最強編成
- ギャラガーから0凸無餅の時点で強化
アタッカー | サポート | サポート | 耐久枠 |
---|---|---|---|
![]() 任意のアタッカー | ![]() 任意のキャラ | ![]() 任意のキャラ | ![]() ヒアンシー |
- (最適なキャラクターに比べると劣るが)汎用ヒーラーとして
- 虚構叙事ではトリビーとセットでどの編成でも最適キャラかも
よくありそうな質問
よくありそうな質問についてQ&A形式で答えています。
ヒアンシーの速度調整を教えて下さい
速度200の時点で最も意味のある閾値を超えています。(1ラウンド目に3回行動)
そして、次の閾値は267でこの達成は難しいです。
とはいえ、最も価値の高いステータスが速度であることから、速度はあればあるほど良いです。
目標としては無凸では210~220(戦闘中)、2凸では250(戦闘中)を超えていれば十分に厳選されているラインだと思います。
他、状況次第ではありますが意味のある数字をいくつか並べてみます。
- 200:1ラウンド目に3回行動
- 235(2凸推奨):1ラウンド目にダンスダンスダンス2回で4回行動
- 251(2凸推奨):1ラウンド目にダンスダンスダンス1回で4回行動
- 267(2凸推奨):1ラウンド目に4回行動(かなりの厳選が必要。)
ヒアンシーとトリビーと絡めたHP計算式はどうなっていますか
- トリビーの必殺技によるHP固定値増加はパーティ全体の雨上がりバフ後のHPを参照するようです
- 記憶の精霊のHPは含まない
- 雨上がりバフが切れるとトリビーの固定値HP増加効果も低下します

ヒアンシーによってキャストリス、トリビー、モーディスのHPオーブ/属性オーブは変更されますか
等価になります。
ヒアンシー0凸では属性オーブは僅かに不利、1凸以降は若干有利ですが、これはサブステータス1個で覆る差です。
「サブステータスの良い方を採用」が結論で、このためにわざわざオーブを掘り直したり、ビルドを調節する価値は無いです。


ヒアンシーとモーディスの検証情報
「血染めの衣」はモーディスの最大HP依存での自己バフですが、以下のような挙動です:
- ヒアンシーの雨上がり(必殺技):「血染めの衣」にカウントされない
- ヒアンシーの秘技:「血染めの衣」にカウントされる
秘技のHP20%は「血染めの衣」の発動にカウントされるため、HP8000達成というビルドの敷居が若干下がります。
また、上記のように属性オーブ側はHP8000を達成できるなら有利なので、可能であれば調節しても良いかもしれません。
計算について
今回はgoogleスプレッドシートを用い計算等を行いました。
以下が共有用のURLになります。
計算の内訳等の確認にどうぞ。
ミスやお気づきの点がございましたらご報告いただけますと幸いです。
計算の前提条件等についてはスプレッドシート側に記載しています。
URL:https://docs.google.com/spreadsheets/d/1Ohsaij1zXClr0u9MiVtrqhiZY6IASYHEjK2Im7pRsqU/
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